排せつや入浴の介助は利用者と距離が近くなってしまうので、利用者から体を触られるなどのセクハラも受けやすいんです。実際、セクハラを受けて悩んでいるという人もたくさんいます。セクハラ被害に遭ったらどのように対応すればいいのでしょうか?施設の相談窓口に相談しても構いませんが、デリケートな問題なので知られたくないという人もいるでしょう。その場合はセクハラ問題を専門に扱っている相談窓口を利用するといいですよ。いくつか紹介していますので参考にしてください。
ハラスメントを受けないように普段から予防しておきましょう。加害者は優越感に浸りたい、という傾向があるので、つけこまれないように堂々と振る舞ってください。自信のない姿を見せてしまうと威圧的な態度を取られやすいので気をつけてくださいね。また、すべて受け入れず断る姿勢を見せることも大切です。いきなりすべて断るのは難しいので、まずは部分的に断ることから始めてみましょう。少しずつ断るスキルを身につけていくことで、いずれ嫌なことは嫌だと言えるようになります。
被害者にとって外部相談窓口は心強い存在ですが、相手は何も状況を理解していないのでスムーズに話を進めるためにも事前準備を万全にしてから相談するといいですよ。まずは具体的に伝えられるように、状況を整理しておきましょう。不快な思いをするかもしれませんが、証拠があると客観的に証明しやすいので普段から音声データやチャットなどの文章を集めておくことをおすすめします。いざという時に証言してくれる目撃者を確保しておくことも大切です。
認知症で感情のコントロールが上手くできないことや、体の不自由さが増していくことで焦りや不安を感じて、暴言を吐いたり、暴力を振るったりといった利用者から介護職員へのハラスメントが問題となっています。ハラスメントと一口に言っても様々な種類がありますが、その中でも多いのは、殴る・蹴るなどの身体的な暴力、威圧的な態度を取ったり、見下すような言い方をしたりして介護職を追い詰める精神的な暴力、そしてセクハラです。精神的な暴力は自覚がないまま行われていることが多いので、休職や離職してしまう人も少なくありません。