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近年、介護現場でのハラスメントが大きな問題となっています。身体が不自由で介助が必要な人の中には認知症を発症し、感情を上手くコントロールできない人も少なくありません。介助を受けているのに嫌がらせをされたと勘違いして暴言を吐いたり、暴力を振るったりするので、介護職からするとハラスメントを受けた、という気持ちになるんですね。暴言や暴力以外に、見下すような言い方をしたり、他の介護職と対応の仕方に差をつけたり、などの精神的な暴力や、体を触るなどのセクハラもあります。
ハラスメント問題を専門に扱う外部相談窓口を利用する前に、証拠を揃えたり、状況を整理したりなどの事前準備が必要です。証拠がなければハラスメントを客観的に証明することができず、「大げさに言っているだけ」「本当にハラスメントを受けたのか?」と疑問に思われてしまうからです。証拠として扱われるのは音声や動画などのデータ、チャットなどの文章、そして第三者である目撃者の証言です。音声をこっそり録ることは違法ではないので相手の許可は必要ありません。
ハラスメントを回避するために予防しておくのも大切です。我慢していてもハラスメントが終わるわけではありません。はっきり「嫌だ」と伝えましょう。また、厚生労働省では介護職に向けて、ハラスメントに関する職員研修の動画もアップしているので、そちらを参考にしながら利用者との関わり方を見直してみるのもいいでしょう。ハラスメントを受けないためには相手につけこまれないように振る舞うことも重要ですよ。背筋を伸ばして堂々と自信があるように振る舞ってください。
介護職は女性の割合が多いので、セクハラ被害に悩んでいる人も少なくありません。施設の相談窓口に相談しても構いませんが、デリケートな問題ですし、場合によっては状況が改善しないこともあります。セクハラに特化した外部相談窓口なら悩みを理解した上で、適切にアドバイスしてくれるので1度利用してみてください。ここでは人権問題やハラスメントに関する相談、メンタルヘルス、女性に関する問題を扱っている窓口を紹介していますのでぜひ活用してくださいね。